Drive My Car/David Crosby

全然やる気がなくて、しばらく何もかもイヤになっていた。真夏を思わせるような蒸し暑さが続いて、体調までおかしくなっていたことも、多少は影響していたかもしれない。でも、週末あたりから少し涼しくなったのに、気分の方は、あまりすっきりしないことを思うと、問題は他にあるはず。でも、それが何なのか、自分でもわからない。だから、解決のしようがない。
今朝起きた時点でも、滅入った気分に変わりはなかった。このまま、自分1人だけ取り残されてしまいそうな、そんな気さえした。でも、些細なことがきっかけで、徐々に気分転換されていくのがわかった。その勢いを何とか持続させようという思いで、雨の中、自転車を走らせた。晴れている時でさえ、少し気合を入れないと、億劫になってしまいがちな距離なのに、わざわざこんな雨の中、普段以上に時間がかかることをもいとわず、あえて出かける気になったなんて、心身共にかなり回復したからに違いない。
と、大げさに書いたけれど、何のことはない、その目的地は書店とマック。購入物は、『Calcio2002』の増刊号(ノー・コメント!)と、オマケ目当てのハッピー・セット。いずれも、近所では手に入らないので、往復30分かけて買出しに行く羽目になった。元々、ファースト・フードは滅多に食べないし、たとえ食べざるをえない時でも、マックを選ぶなんてありえない。でも、例外的に、数年に1度くらい、ちょうど今回のように、オマケに釣られて、店内に足を踏み入れてしまう。我れながら情けないけれど、仕方がない。
さて、雨に濡れながら出かけることと引き換えに、手に入れたかったそのオマケとは、Disneyのアニメ『カーズ(Cars)』に登場するキャラクターの1つ、フォルクスワーゲン・バスのミニチュア・フィギュアで、その名も「Fillmore」!
60年代半ばのヒッピー・カルチャーを象徴する車といえば、当然、VWバス。そして、Fillmoreといえば、当時のミュージック・シーンの重要な拠点の1つ。この2つを併せて考えると、どうしても、このオマケが欲しくてたまらなくなった。
案の定、お店のカウンターで実際に手渡されたミニチュアを見ると、両サイドにサイケデリックなペイントが施されていて、「Love」「Peace」「Groovy」といった、当時のお決まりの言葉が描かれている(素材はいかにも安っぽいけれど、それについては、あえて何も言わないことにしよう)。
こうなると、このFillmoreが、映画の中で、どんな役割を演じているのか気になるけれど、それは、いずれTVで放映されるまでお預け。