Dirty Pool/Stevie Ray Vaughan

今月に入って、関西ローカルの情報番組で何度か話題になっているのが「プール熱」という感染症。今年は特に大流行らしい。私も小学生の頃に罹り、1週間も寝込んで貴重な夏休みを無駄にしたという話は、以前、ここでも書いた。なのに、昨日見た番組では、出演者全員が声を揃え、プール熱というのは最近の呼び名で、昔はそんなシャレた名前の病気なんてなかった、というようなことを言っていた。井戸端会議のレベルで、そういう認識不足の会話が成り立つのは仕方がないとしても、れっきとしたアナウンサーや、文化人(もどき?)が何人も集まっている中で、そんな無責任な話が進んでいくなんてひどすぎる。先日のTV批判にもつながるけれど、いやしくも、TVで発言するからには、自分の乏しい知識や経験の範囲内で判断したいいかげんな事柄を、さも正しいことであるかのように発言するのはやめてもらいたい。余計なストレスがたまる(それなら、見なきゃいいんだろうけど)。
さて、プールといって最初に浮かぶのは、もちろんBrian Jonesだけれど、今さらそれについてはふれない。では、その次は、中学生の頃に見た『太陽が知っている』という映画。英語のタイトルが『Swimming Pool』だった。実生活で元婚約者同志だったAlain DelonとRomy Schneiderの久々の共演と、『太陽がいっぱい(Plein Soleil)』でAlain Delonに殺されたMaurice Ronetが、ここでもまた殺されるということで話題になった映画だけれど、私にとって一番インパクトがあったのはJane Birkin!登場シーンはわずかながらも、独特のけだるさで、存在感をアピールしていた。たちまち、お気に入り女優の仲間入りしたことはいうまでもない。その数年前に公開された『欲望(Blow-Up)』を見ることができたのは、その後何年も経ってからだったけれど、そこに、彼女がほんのチョイ役(しかも「ぼかし入り」)で出演しているのを見つけた時は驚いた。
それから月日が経つにつれ、特に深い意味もなく、彼女に対する興味が薄れていったのに、それとは逆に、巷(特に日本)で、彼女のカリスマ性は高まるばかりで、正直言って戸惑った。ただ、10数年前に日本のTVに出演した時、彼女の名前のついた某有名ブランドのバッグを、いとも無雑作に使う姿は、やはり、とんでもなくカッコよかった。まるで子供のように、表面にペタペタとステッカーを貼った上、原形を留めなくなるまで何でもかんでも詰め込む。それこそが、「バーキン」の正しい使い方なんだろう。ブランド妄信者たちは、そのことを知っているんだろうか?