The Shining Hour/Grant Lee Buffalo

早めに起きて、洗濯物を干しにベランダに出ると、強烈な陽射しが容赦なく注いできた。すでにこんな時間からこの調子だと、この後どうなるのか想像するのが怖い。それでも、午後、あえて気分転換のため外に出て、地下鉄の終点駅に向かった。
大通りから少しそれたところにある我が家周辺でも、田畑が目立つけれど、そこからさらに2駅北上しただけで、こうも変わるものかという様相の街並が飛び込んできた。野山を切り開き、贅沢なスペースの中に作り上げられた国際会館と、それを囲む人工的な緑の散歩道。そんな中で、非日常的な気分を味わいながら、目指すは近くのホテル。緑の中にたたずむ円形の建物は、独特の雰囲気を醸し出している。とはいえ、そこに足を運んだ目的は、リッチなリゾートとはほど遠い。実は、生まれて初めてのケーキ・ヴァイキング!元来、カステラやスポンジには興味がないし、量より質(味)を重視したいので、あえてヴァイキングを避けてきた。でも、ここのケーキは、1つ1つ手の込んだ造りの上、フルーツをふんだんに使ったパイやタルト、ムースが中心だというので、珍しくその気になった。
ガラス張りの壁越しに見える樹々の緑と、その向こうにある茶室のような建物が、暑さと喧騒を忘れさせてくれる。そんなのんびりムードとは裏腹に、つい調子に乗ってハイペースで食べ過ぎた。何個食べたかは秘密だけれど、「当分、甘い物を見たくないほど」とだけ言っておこう。
その後、腹ごなしを兼ねて並木道を通り、非日常的な空間から、生活感のある空間の方向に歩いていった。きっと37℃を超えているに違いない真昼の陽射しが、日傘越しに照りつけ、熱を帯びた空気のせいで、疲労度が増していく。そして着いた先は、B★★K ★FF。私の優雅な昼下がりは、いつのまに、そして、一体どこに消えたんだろう?
本日の収穫は、Lowell Georgeのトリビュート・アルバム『Rock And Roll Doctor』とGrant Lee Buffaloの『fuzzy』。前者は、参加アーティストの顔ぶれが気になって、聴いてみたいと思いながら、なかなかその機会がなかった。なんと、日本で企画されたものだということを知って驚いた。後者は、前に気に入った<a href="http://www4.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=435022&log=20040412">Grant Lee Phillips</a>が、ソロになる前に在籍していたバンド。いずれも250円というお買い得品。
もっと少し涼しくなったら、今度は自転車で来てみたいけれど、途中にあるという、名物の急勾配のヘアピン・カーヴを、はたしてクリアできるかどうか。