A Hazy Shade Of Winter/Simon & Garfunkel

今夜こそは早寝しよう!と思い、PCの電源を切ろうとしたら、『Tom&Jerry』の作者の片割れ、Joseph Barberaが18日に95歳で大往生したというニュースがふと眼に留まった。で、急になつかしくなって、何か書きたくなった。とはいえ、とりたててこのアニメのファンだったわけではない。でも、♪ト〜ム〜とジェリ〜、な〜か〜よ〜く〜けんかしな〜♪という、日本語版のテーマ・ソングまで、何となく覚えている。
それにしても、これに限らず、アニメに出てくるネズミが、揃いも揃ってやたらと小賢しく、要領よく良い子ぶって多くの人から愛されているということが、子供の頃からどうしても理解できずにいた。まるで自分が猫のTomになったような気分で、いつもTVに向かって「負けるな〜!」とエールを送っていたように思う。
さて、Barbera氏の相棒、William Hannaは、5年前にすでに亡くなっているので、Hanna-Barberaプロダクションは、事実上、その名前の主が共に消えてしまったということになる。『Tom&Jerry』以外にも、この2人の手による数多くの作品が日本でも有名だけれど、正直に言うと、あのキャラクター・デザイン(特に、人物)には、当時も今もあまり魅力を感じない。簡単に言えば「可愛さに欠ける」から。にもかかわらず、それを差し引いても、つい見てしまうのは、テンポのよいストーリー展開のおかげだろうか。同じ頃にオン・エアされていた『どらねこ大将(Top Cat)』も、欠かさずに見ていたように思う。
話が変わって、音楽関係でTom&Jerryといえば、Simon&Garfunkelの前身ユニット名がすぐに浮かぶのは当たり前。でも、もう1組のTom&Jerryが存在していたことは、残念ながら、多分、誰にも気付いてもらえないんじゃないかと思う。アルバムだって1枚出しているんだけどね。それは『Quah』。これを聞いて、「な〜んだ」と思ってくれる人がいたら、それだけでも充分ありがたい。これは、Jormaの1stソロ・アルバムとされているけれど、今は亡き旧友も数曲参加しているので、正式には、ジャケットに「Jorma Kaukonen with Tom Hobson」と記されている。
というわけで、ここでTomが登場する。では、Jerryはどこに?
実は、Jormaは、そのエキゾティックな名前のせいで、「ユダヤ人と間違えられていじめられないように」という母親のはからいで、子供の頃「Jerry」と呼ばれていた。それが20歳前後まで続いていたということを、どこか(多分、Jorma本人の日記)で読んだ覚えがある。つまり、2人揃うと、まさにもう1組の「Tom&Jerry」になるというわけ。