Killin' Time In Texas/Gurf Morlix

ライヴの前に、そのミュージシャンのアルバムを集中的に聴いて「予習」するという律儀さなんて、私にはこれっぽっちもない。これまで何度も、そう書いてきた。Gurf Morlixのライヴまで1週間を切った今も、そのつもりだった。
それで、彼のニュー・アルバム『Diamonds To Dust』も、あせって注文したりせず、価格や送料を考慮して、最も安上がりになるネット・ショップに一括発送を頼んだばかりだった。もちろん、到着が来月になってもやむをえない、と納得しながら・・・。
ところが、先月のJormaの<a href="http://www4.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=435022&log=20070319">『Stars In My Crown』</a>と同じく、このアルバムもまた、昨日、なぜか優先的に単独で届いたので驚いた。
ひょっとすると、これは「ライヴの前にぜひ聴いておきなさい!」という神様の思し召し?私は運命論者ではないけれど、つい、そう思いたくなるほどのタイミングの良さだった。
それにしても、さも詳しく知っているかのように、このところ「Gurf! Gurf!」と騒いでいるけれど、彼を聴くようになったのは、ほんの2年前から・・・。ちょっと興味をもって、『T★ad Of Titicaca』と『Fishin' In The Muddy』を聴いてみたのが、そもそものきっかけだった。特に後者は、アルバム・タイトル曲を中心に、私のツボをとらえただけでなく、ジャケット(特に、裏)に写ったGurfのカッコよさは、私のミーハー心を大いに刺激してくれた。
ところが、次に出た『Cut'n Shoot』は、好みの路線からかなり外れたサウンドとなっていたため、今回のニュー・アルバム情報を得た時も、やや不安だった。幸い、試聴段階でその不安は一掃された。不安どころか、最初の2作以上にハマりそうだった。そして、実際に届いたものを聴いてみると、それはさらに明らかだった。
前作とはうって変わって、暗く、重い音は、まさに私が求めるものそのもの!それと同時に、今もなおリスニングを苦手とする私の耳にさえ、いやおうなしに入り込もうとする彼のメッセージ。歌詞カードがついていないので、現時点で完全に聴き取ることは不可能だけれど、彼もまた、いくつかの曲で死について歌っているのがわかる。今は亡きWarren Zevonに捧げる曲や、2年前のハリケイン・カトリーナを歌った曲もある。
こうなると、ライヴがますます楽しみになってきた。すでに終わった広島のライヴでは、「ボトルネック」どころか、ビール瓶を丸ごと当てて弾く「ボトル奏法(?)」まで披露したという。はたして、京都でも見られるんだろうか?