Blanket/Gurf Morlix

ライヴから深夜の帰宅後、何だかんだといううちに朝の4時になっていた。高揚していた気持ちが少し治まると、急に寒気が戻ってきた。実は、朝から風邪気味だった。
まるで真冬並みのフル装備にもかかわらず、寒くて寒くて、なかなか寝つけず、ちょうど、今日のタイトル・ソングのように、毛布がもう1枚ほしかったほど。
結局、目覚めるのも早かったのに、正午前まで起き上がれずにいた。悪寒以外の症状はまったく出ていないけれど、今日はおとなしく家にいよう。
さて、昨夜のGurf Morlixのライヴは、京都ではカントリー、大阪ではブルーズが中心になるという噂を直前に耳にしたため、ブルーズ好きの私は大きな打撃を受けていた。そして、京都をやめて大阪に行くべきかと、ギリギリまで悩んでいた。結局、最初の予定通り京都を選んだけれど、事前のそういった危惧は、まったく見当違いの馬鹿げたものだった。
最初のセットは、アコースティック・ソロ。数年前に亡くなった友人の病床で歌ったという「Will The Circle Be Unbroken」が、数曲目に始まった。予想外だった。多くの人に歌われているこの曲に対し、これまで、さほど思い入れがなかった。せいぜい、サビの部分のメロディと歌詞を覚えている程度。ところが、Gurfがとてもインパクトのある声で歌い始めると、その1語、1語が、はっきりと伝わってきた。「へ〜え、こんな内容だったんだ!」とその時初めて認識し、涙がにじんできた。ライヴに臨んでここまで感情を揺さぶられるなんて、一体何年ぶりのことだろう?
そして、この後どうなるのやらと思いやられた。案の定、今は亡きWarren Zevonと、元ローディのChris Slemmerを歌った「Blanket」が始まる前に、長いコメントが語られている間に、すでににじんでいた涙が、さらにあふれて止まらなくなった。歌が始まると、もう大変。周囲の人に気づかれないように、必死で拭うしかなかった(その涙は、ライヴ終盤にまた復活)。
2部は、地元関西のWednesday Music Clubをバックに従え、バンド編成となった。見事に馴染んだ演奏は、たった1度の音合わせだということが信じられないほどだった。結局、<a href="http://www4.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=435022&log=20070422">大好きなニュー・アルバム</a>の全曲が聴けた上、「Milk Cow Blues」まで演ってくれたのだから、出かける前に不安を感じていた自分が、ひどい罰当たり者に思われた。
終了後、いつものシャイな性格が災いして、「Blanket」で泣いたことを伝えるだけで精一杯だったのを、とても残念に思う。