Turn To Stone/Joe Walsh

週末に休めるのは久しぶり。これを逃すと、月末まで休みはない。だからといって、自転車で遠出したくても、天気が味方してくれず、ちょっと近所に出かけただけで終わってしまった2日間だった。特に何をしていたわけでもなく、しいていえば、Brian Jonesの最期の数ヶ月を描いた『Stoned』を見たぐらい。
この映画のことを知ったのは、2年以上も前だった。当初は興味津々だったけれど、去年、ようやく日本公開された時、何だかわざとらしい取り上げられ方にシラけてしまい、劇場に足を運ばないまま今に至っていた。それでも、完全に無視することもできず、最近TVで放映されたのを録画してもらい、ようやく見ることができたという次第だった。とはいえ、ほぼ予想通りの出来ばえで、最初からケチばかりつけていた。
そんなわけで、画面に見入る気にもなれず、気になることといえば「枝葉末節」の部分ばかり。まずは、劇中で流れた「Love In Vain」。画面から気をそらしていた上、フォークっぽいアレンジの女性ヴォーカルだったので、♪Well, I followed her to the station with a suitcase in my hand♪という、おなじみの出だしの歌詞を聞くまでは、何の曲なのかわからなかった。初めて聴くカヴァー・ヴァージョンなので、気になって、見終わってから早速検索すると、歌っていたのはHaley Glennie SmithというUKの女性シンガーだった。改めて試聴してみると、歌の部分はかなりアレンジされているのに、イントロのメロディはそのままなので、もし真面目に見ていたら、その部分だけですぐに気付いたはず。
次に、字幕に出たAnitaのセリフの1つに「今度、フォルカーの映画に出るの」というようなものがあった。その映画とは、Brianがサウンドトラックを担当することになったドイツ映画『Degree Of Murder』のことだということは、もちろんすぐにわかったけれど、「フォルカー」が、『ブリキの太鼓(The Tin Drum)』などで有名なドイツ人監督、Volker Schlöndorffのことだということまでは、最初、まったくピンとこなかった。これについても後で調べて確認できただけでなく、さらに意外な事実までわかった。 何と、この監督は『Degree Of Murder』以前に、『テルレスの青春(Young Torless)』まで作っていたのだった。実際に見たことはないけれど、忘れもしないこのタイトル!これは確か、デビューまもない頃のMathieu Carrièreの主演作品だったはず!
Brianの映画を見ていたはずなのに、映画そのものに対してではなく、そこから派生したまったく別の話題に興奮するなんて、いかにも私らしい。